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「地球体験ペダリアン大賞」

                           世界のサイクリストへ贈る

制定の経緯
自転車地球体験のベテランを主体とする日本アドベンチャー・サイクリストクラブ
(JACC)は1989年(平成元年)に創設10周年を記念し、友好と平和を前提とした
地球体験で国際的に活躍、もしくは自転車旅行の普及推進に著しく貢献、活動した
世界のサイクリスト(個人または団体)を対象に贈るJACC創設10周年記念国際友
好大賞「地球体験ペダリアン大賞」(原則として5年に一度、ブロンズの輝きを放つ
直径33cmの特製銅箔地球儀と黄金色に輝くブラスプレートの賞状及び金一封を贈
呈)を制定しました。

第1回は、台湾の世界一周サイクリスト胡栄華さんが受賞(1989年)。
第2回は、最年少で日本縦断を果たした北海道の中務顕貴君が受賞(1993年)。
第3回は、日本人で世界117カ国走破した長野県の待井剛さんが受賞(1998年)。
第4回は、11年かけて地球2周、世界130カ国15万キロを走破した兵庫県の中西大輔さんが受賞(2009年)
地球体験ペダリアン大賞の構想から

  各授賞の経緯

第1回
第1回の自転車地球体験最高の栄誉は、9カ国の候補者から台湾の青年で初めて世界
走破(84/3~87/7、5大陸40カ国4万2千km走破)を果たした胡栄華さん(当時35
歳、大衆紙「民生報」の支援をとりつけ、同紙に連載。訪問各国で友好の旅を紹介。
帰国後、手記『単騎走天涯』全4巻を出版。台湾最大の食品会社統一公司の協賛に
よって台湾各地の学校、職場等で250回以上の講演活動を展開。その活躍が若い世
代への模範をなし、社会へ良い影響を与えた功績が高く評価され、中華民国青年章、
体育協会章、台湾国際青年会議所87年度優秀10大傑出青年章等に輝く)へ1989年
贈呈。

JACCは贈呈式を兼ね41名の台湾一周友好サイクリング活動訪華団を結成し訪台。

贈呈式は3月13日午前11時、熱烈歓迎のなか胡栄華さんの故郷桃園県立文化中心
=会館に於いて、徐鴻志桃園県長=知事、邱創良県議会副議長、劉金標中華民国自
由車協会理事長、同県山岳会代表らを来賓に迎え、両国関係者100名余が出席して
盛大に挙行。そして、劉金標理事長(自転車メーカー・ジャイアント会長)から「友
誼永固」の盾が竹沢荘一代表へ贈られた。その模様は、新聞、テレビで大きく報道
された。

「国際友好親善自転車活動組織である日本アドベンチャー・サイクリストクラブ
 国際友好大賞選考委員会は、貴殿の自転車世界一周の顕著な功績を高く評価し、
 ここに栄誉を讃え『地球体験ペダリアン大賞』を授賞します」

贈呈式及びサイクリング活動は、訪華団の到着から離台に至るまで終始、全面協力
下さった自由車協会の隊長郭金仁さん(アウトドアマンで台湾自転車界第一線指導者)、
林栄隆さん(台湾サッカー界の雄)、受賞者の胡栄華さん、そして池本元光副団長の
20年来の知人、李棟材さん、陳錫振さん、安全走行へ尽力下さった全県の警察交通
隊のみなさんの支援のお陰で目的を完遂することができた。


第2回
第2回は、候補に挙がったスイスのハイジ・トリエットさん(32=女性、中南米の孤児救済が目的)、英国のソフィ・レイノルズさん(23=女性、エチオピア・エリトリア地区難民救済が目的)、仏国のベネディクト・ストームさん(29=女性、看護師)、米国のジョセフ・ハーネスさん(62)、同パット・パターソンさん(50)、独国のバーンド・シューベルトさん(38)らの世界旅行。

そして、日本の川端裕介さん・るり子さん夫妻(共に34、シルクロード完走)、松島章君(15、56インチ一輪車米大陸横断)、中務顕貴君(12、日本縦断)の6カ国10名の中から選考を重ねた結果、北海道旭川市立陵雲小学校6年、中務顕貴君が夏休みに敢行した最年少日本列島縦断(1992年7/16宗谷岬~8/21佐多岬間2897km)に贈ることを満場一致で決定。

中務少年の周到な準備による“勇気”と“行動力”は、多くの人々に感動を与え、チャレンジ精神の大切さを広く知らしめた活躍(多くの新聞、テレビ等が報道。

92年12/23、ユニセフ大使の黒柳徹子さんの希望で「徹子の部屋」TV朝日にゲスト出演)は大変意義深く、選考委員が素直に受け止めた大きな理由でもある。

贈呈式は3月28日、東京・科学技術館で開催中の「アドベンチャー・サイクリング
・フェア」(主催/財団法人日本自転車普及協会・財団法人日本科学技術振興財団、後援/日本自転車振興会・財団法人自転車産業振興協会・社団法人日本自転車工業会・財団法人日本サイクリング協会、主管/JACC)会場で挙行、栄誉を讃えた。


第3回
第3回は、候補には盲導犬普及を訴え日本縦断(1997/7~8)した東京の池内志織さん(12)、一輪車で日本一周(1997/6~8)した東京の市山研君(12)らの年少者としての勇気と行動力が評価され

また、臓器移植の意思表示カードを配りながら日本縦断(4/4~7/21)した大阪の看護師安田志津さん(24)と金子聡美さん(24)、脳性まひ児救済募金を訴え17カ国目(1991/11~1998/6)の日本に来日し、日本一周した英国のクレイグ・ウォーカーさん(31)らの福祉マインドが高く評価された。

世界100カ国10万km走破を目標に、まず日本一周(1988/4~10)し、旅費1000万円を貯めるため佐川急便ドライバーとして一心腐乱に働き、堅実な計画の運びで、果てしない未知の世界にチャレンジ。

地元紙「信濃毎日」に182回の連載を重ね、117カ国11万6780km(1992/4~1998/5)を走破し、5月12日、6年ぶりに帰国した長野県の待井剛さん(30)が選考された。

今回の大賞選考は、2カ国5組6人が対象となり、中でもとくに計画性、行程、周知の点で優れた待井さんの日本人初の偉業で、悲願であった100カ国オーバーの記録が満場一致とするところであった、と竹沢荘一代表、武澤勇近畿地区支部長から選考説明が行われた。

自転車地球体験で、日本人にとってこの100カ国歴訪がいかに困難であるかは、昭和39年(1964年)の海外渡航自由化以後をみても、誰ひとりとして果たすことができなかったのである。

いわば、レベルに違いはあってもヨット世界一周やエベレスト登頂よりも、自転車100カ国走破は、強盗、病気、交通事故等、多方面において困難を超越する必要をも強いられ、まさに“人いきれを駆け抜ける”行動は、危険も多く「冒険とは生きて帰ること」を物語るかのような行為で、待井さんが実践した117カ国走破は、実に5年に一度の地球体験ペダリアン大賞に相応しいといえる。

贈呈式は、受賞者待井さんの打ち立てた前人未到の“6年間世界117カ国11万6780km走破・夢と感動の世界と仲間たち”として「アドベンチャー・サイクリスト展」(10/1~11/3)を開催した大阪・関西サイクルスポーツセンターで1998年10月11日午前11時から行われ、河野兵市評議員(日本人初の北極点単独徒歩到達者)がプレゼンテーターとなり「大賞」を授賞、栄誉を讃えた。

「出会いが宝」――と込み上げる感涙をこらえながら謝辞を述べた待井剛さんが印象的だった。


第4回

第4回は、第3回の贈呈から数えて11年目それまでに何人もの大賞候補者が挙がったものの諸事情があり、大賞贈呈まで至らなかった。4~5年ごとに贈呈と決めていたものの、関係者一同少し気をもんだところもあった。

今回の大賞選考は、11年の歳月をかけて地球2周、約15万キロの距離を1台の自転車で走破した兵庫県川西市の中西大輔さん(40)が、選考された訪問した国は130カ国。前回受賞者の待井さん(117カ国訪問)をしのぐ訪問国と、走行距離。選考委員、満場一致での選考であった。

中西大輔さんの冒険は1998年7月アラスカから始まった。2009年10月、韓国を最後に日本に渡り、大阪で旅を終える。 チェーン取替15回、タイヤ82本、パンク修理300回以上、ペダル交換5回、サドル交換4回。 壮絶な冒険であったことがこの数字だけでも知ることができる。



右の写真は、実際の自転車のフレームに取り付けられていた訪問国が記されたプレート。          ➜

2009年JACC創設30周年記念セレモニーと同時開催された「地球体験ペダリアン大賞」贈呈式会場にて。
各地の新聞がこのように大きく報じた。

また、パスニャ(ボリビア)から名誉市民の称号を、カハマルカ州(ペルー)からは名誉州民賞を、チュニジア国サイクリング連合からは友好親書とブロンズを受けるなど、行く先々で、多くの人たちと平和交流を行っている。

2009年植村直己冒険賞 受賞。 著書に、「世界130カ国自転車旅行」文春新書 発行 がある。

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