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※自転車研究家の鈴木邦友評議員からの報告です。(2016年6月5日)

旅の優れもの

チェーン切り


TOPEAKチェーン切り

 旅が長くなればなるほど持ちたくなるのが工具。旅先で自転車が壊れ右往左往した経験が多ければ多いほどまた工具も多く持ちたくなる。その場でパッと直せれば、旅はスムーズになるからだ。

 筆者も1週間を超える自転車旅行には、棒ヤスリや鉄鋸の刃、フリー抜きやコッターレス抜き、ハブレンチやチェーン切りまで持ち歩いている。いずれも旅先でこれらの工具を使い修理をした経験があるからだ。

 ところがだ、一度でも修理の経験があると、通常旅行の前にその部分はしっかりメンテナンスをおこなうもの。結果同じトラブルに見舞われることはなくなる。ということはそれらの工具はただ持ち歩いているだけとなる。単に安心を買う保険のような存在でしかない。しかも工具はたいてい鉄の塊で重量も大きい。

その中でもまず使うことがないのがチェーン切り。持って行こうか置いて行こうかそのたび迷うのだが、気が付くと工具袋にしっかり納まっている。これもまた過去に旅先で一日に何度もチェーンを外さなければならないチェーントラブルに遭遇したことがあるからだ。自転車修理のカリスマともなれば釘と石でチェーンを切ったりつないだりするようだが、普通のサイクリストにはなかなか真似のできるものではない。

 そんなサイクリストに是非お勧めしたいのが、今回紹介させていただく超小型超軽量チェーン切り。

 メーカーはTOPEAK(トピーク)。製品番号はTOL15700で名称はチェーン ツール ヘッド(ラチェット ロケット RX用)。カタログ価格は960円(税別)。

 カタログ上は専用工具セット「ラチェット ロケット RX」と組み合わせて使うもののようだが、8mmボックスレンチ(メガネレンチも可)や5mmアーレンキーを別途携行していれば特に専用工具セットと組み合わせる必要はない。

 
 (写真1) 8mmレンチや5mmアーレンキーと組み合わせて使用する

 まず、その大きさを見ていただきたい。従来の携行用小型チェーン切りと比べてもその差は歴然。(写真1) 重量も29グラムと従来品の87グラム(英Cyclo製)と比べ1/3。小銭入れに入れても邪魔にならない大きさだ。

 
 (写真2)8mmレンチや5mmアーレンキーと組み合わせて使用する

 使用するときには、8mmボックスレンチやメガネレンチ、5mmアーレンキーとの組合せが必要。これらの工具は通常サイクリングには携行しているものなので無駄がない。まずチェーン切本体にある5mmアーレンキーホールの開いている8mmボルトに5mmアーレンキーまたは8mmレンチをセットし握り部を作る。次に押しピンの後部に空けられた5mmアーレンキーホールに5mmアーレンキーを差し込む。これで完成。あとは押しピンをアーレンキーで回してゆけば通常のチェーン切り同様ピンが押し出される。(写真2

 普通のチェーン切りに比べセッティングに多少の手間がかかるが、めったに使わないことを考えれば何の不都合もない。

 さらにこのサイズにもかかわらず、チェーンプレートの隙間を調整できるダブルレールタイプというのもうれしい。このタイプのチェーン切りは、チェーンを繋いだ後カシメ部分をもむ必要がなく、手を汚すことがないからだ。

 チェーンサイズは、旅行用自転車に多く使われているスタンダードサイズのディレイラーチェン(1/2×3/32)はもちろんのこと、最新の薄型チェーン(1/2×11/128)、さらにシングルギヤ用チェーン(1/2×1/8)にも対応している優れものだ。

 またかなり丈夫な構造のため、サイクリング時の携行だけでなく、日ごろの自転車整備用としてもこれ一つで十分だ。

 
  超小型でも二本レールタイプの本格派

 これでまたサイクリングが快適になるというものだ。

鈴木邦友


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