2009年植村直己冒険賞 授賞式・記念講演会
2010年6月5日
2010年6月5日(土)13:30より兵庫県豊岡市
日高町文化体育館において約850名の観衆を前にして受賞式ならびに記念講演会が盛大に行われました。
植村直己冒険賞については、
国民栄誉章を受賞したわが国で最たる世界的な冒険家植村直己さんは、1984年2月12日、北米最高峰マッキンリー世界初厳冬期単独登頂を果たし、下山中に消息を絶ってしまった。植村さんの故郷兵庫県豊岡市(旧城崎郡日高町)は、世界を舞台に多くの偉業を成し遂げた冒険家植村直己さんを顕彰する施設として1994年「植村直己冒険館」を開館。「植村直己冒険賞」は、この「植村直己冒険館」を拠点として展開する顕彰事業のひとつとして1996年に創設されている。賞は、植村さんの優れた人となりを後世に永く継承するために設けられ、毎年1月から12月までの1年間を対象に、人間の可能性に挑んだ創造的な勇気ある地球体験行動をした人、または団体に贈られる。
1996年の第1回受賞者は登山家の尾崎隆氏。続いて、ヨットマンの米子昭男氏、グレートジャーニーの医師関野吉晴氏、極地冒険家の大場満郎氏、熱気球の神田道夫氏、走り旅の中山嘉太郎氏、登山家の山野井泰史・妙子夫妻と続く。2003年の第8回には厳冬期シベリア自転車単独横断の安東浩正が受賞。そして、登山家の渡邊玉枝氏、リヤカーマンの永瀬忠志氏、登山家の小松由佳氏、エベレスト清掃の登山家野口健氏がそれぞれ受賞。2008年の第13回受賞者には、ヒマラヤ8千メートル峰14座完登を目指し、11座登頂に成功した竹内洋岳氏が決定したが辞退している。
第14回の受賞選考は、2010年2月12日、東京御茶ノ水にある植村さんの母校明治大学紫紺館において行われた。推薦委員を代表して越谷氏が総評を報告され、池本元光推薦委員が中西の推薦理由を選考委員に伝えた。「世界130ヵ国走破への道は、少年がとなり町へ行く素朴な冒険精神の延長で、友好を深める地球体験は貴重な行為で、植村さんの人となりに通ずるものである」と、全会一致で決定した。
選考委員の作家西木正明氏は「外交官の役割を果たしてきた」と、あらためて功績をたたえ、主催者の中貝宗治・豊岡市長から植村さんの顔のレリーフメダルと副賞が中西大輔に贈呈され、中西が記念講演を行った。