「風と大地と」プロジェクト報告

※池本元光代表のラストチャレンジ「独創帆かけ自転車によるオーストラリア横断」プロジェクトです。(撮影・サポート:中西大輔)

期間:2012年1月12日大阪出発(関西空港)~2012年2月26日大阪帰国(関西空港)
走行地:オーストラリア アデレード~パース
走行距離:2907km
最高気温:47度、最低気温9.5度

「Thank you for supporting on big earthquake.」
(東日本大震災へのご支援ありがとう!)池本代表の帆(セール)には震災後すぐに70名のレスキュー隊員と2頭の犬を救援に派遣してくれたオーストラリアの人々への感謝の気持ちが記されています。

アデレード国際空港内で自転車の組み立て中。池本代表の「風と大地と」プロジェクトにはパナソニック、シマノ、キャットアイ、OGK兜、オーストリッチなど各社が協賛してくれました。

アデレードの町を出発しサイクリング開始。街中には自転車道路が整備され安全に自転車走行できます。自転車に乗るにはヘルメット着用が義務付けられています。走行は日本と同じ左側通行です。

ナラボー平原。ここから帆を張って走行します。セデューナからノースマンまで約1200キロに及ぶ町のない大地が続いています。砂漠気候ですが草木は生えています。

風速5以上の追い風を受けて帆かけ自転車は前進できます。

交通量が少ないナラボー平原ではたいていの追い越す車が大きく幅を開け走り抜けてくれます。

路上には無残な姿のカンガルーの死骸がいくつも転がっていました。巨大なカンガルーも車との衝突にはひとたまりもありません。(風向きの悪い日はセールをたたんで走行)

平均時速19キロで快走中

国道1号線の制限速度は、時速110キロ、最長36.5メートルまでのトレーラーの走行が許可されています。3連結、4連結の怪物トレーラー(ロードトレイン)は恐ろしいほどの音を立ててやってきます。

ひたすら前進中。上り下りの坂道も多々あります。真夏のこの季節、暑い日には気温が47度になりました。冷えた水を運べる魔法瓶とクーラーボックスが重宝しました。

ナラボー平原では70km~140km毎に水が補給できます。雨水を貯めた無料の水タンクは4カ所ありましたがそのうちの1カ所は水が干上がっていました。ガソリンスタンドでは水1.5リットル入りのペットボトルが6.5ドル(約570円)です。

道中で知り合った人に1年前の東日本大震災で被災された人々へのメッセージをもらいました。オーストラリア各地でいただいたメッセージは東日本大震災の被災者に勇気を感じてもらえると思います。(水や食料も分けてくれました。感謝!)

オーストラリアで一番長い直線道路 90マイル(146.6km)一直線が続く

アデレード出発後39日目にゴールのパースに到着。パースでは小学校で講演を依頼されました。子供たちは興味津々で次々といろんな質問が飛んできました。

路上で見られなかった夜行性のカンガルーたちが、パースの街中の公園でたくさん見ることができました。カンガルーは人間を見ると逃げていく臆病な動物です。

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ワーキングホリデーでパースに来ていた香港人青年スコットさん(右)。池本代表のチャレンジに刺激を受けてこれからオーストラリア自転車旅を決意しました。

※オーストラリアサイクリングの様子はJOBBBラジオ2012年3月第1週・2週で紹介されています。

「この度の遠征は、1982年に考案したセーリングサイクルを温存していたもので、2007年に迎えた団塊世代の取り組みとして「DANKAI号」による台湾、北米、南米の恩人との再会旅に続くマニフェスト最後の第4ステージです。このラストチャレンジにはパートナーとして130ヵ国走破のベテラン中西大輔君の動向を得、猛暑の大地で風を受け、満足のゆくセーリングを展開することができました。

こうして「DANKAI号」からタルーゼ精神の「セーリングサイクル」を実現させることができましたのも、温かい応援をくださっている勤務先と温かいご支援を賜っている皆様方のお陰と感謝いたしております。ここに改めてお礼を申し上げる次第です。ありがとうございました。

末筆ではございますが、皆様の益々のご健勝ご多幸をお祈り申し上げます。

 池本元光                                        」

※「風と大地と」プロジェクト報告会は2012年5月18日18時30分より大阪の中央復建コンサルタンツ(株)大会議室にて開催しました。また、2012年7月8日0時13分より1時50分の間、NHK「ラジオ深夜便」で放送されました。

「風と大地と」70分DVD 企画・製作 「風と大地と」プロジェクト支援事務局

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