永久名誉会員 五月女 次男
世界一周中に交通事故の犠牲に
1981年7月26日午後、旅行者でごった返す成田空港に、五月女の遺骨が母親の胸に抱かれてひっそりと戻ってきた。
事故は7月16日早朝、トロント市北方約100kmのオンタリオ州オリリア近くの国道400号を走行中に起き、トレーラー運転手の不注意によるもので起訴された。が、事故状況はすさまじいものだった。彼の遺体を引き取りに行った叔父によると、「母親も私も遺体の確認はしていません。領事の方が、見られたものではありませんと、言うので、見てないんです。正直言って、事故のことはよくわからないんです。領事の方が、風圧で巻き込まれたんじゃないか、とも言っていました。32m引きづられて止まっていて、タイヤの跡も残っているんですが、目撃者もいませんし……」と、語っている。